商工会議所に入ったけど何のメリットもなかったので辞めた

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開業当初の昔の話です。

弊社の集客のため新聞折り込み広告を入れた際に、それを見たと思われる近所の商工会議所の方から営業電話がありました。商工会議所の案内をしたいということです。

商工会議所という名前は知っていても何をやっている組織なのか全然わからなかったので、とりあえずお話を伺ってみました。

商工会議所に入ってみた

係の方の説明では、会員限定のセミナーや懇親会があったり、営業資金の融資が受けられたり、経営相談ができたりという内容のようでした。

年会費が1万円くらいだったかな?かなり貧乏自営業だった当時は安くはない金額でしたが、何かしらメリットがあって元が取れれば…ととりあえず入会してみることにしました。

入会すると、商工会議所会員のプレートが送られてきました。

懇親会(ビジネス交流会だったかな?)に出れば地元の知り合いやお客さんが増えるかも!と期待していた部分もあります。

商工会議所

おじさんばっかり?

が、しかし。

会報が届いて「以前の商工会懇親会の様子」の写真を見ると…うちの地域の参加者の9割はおじさん、おじいさんぽいじゃないの…。ここに(当時)アラサーの女一人で乗り込む勇気はないわ。

別におじさんが嫌いなわけではないのですが、特にその時の私は女性の仕事仲間と知り合いたかったので、その写真を見ただけで行く気が失せてしまいました。

特に受けたい講習会もなく

そこの商工会員限定のセミナーは、中小企業の税金がどうのとか、従業員雇用がどうのとか、およそひとり自営業の私には興味が持てない内容ばかりでした。

パソコンも得意なので、初心者向けWord、Excel、PowerPoint講座なども必要ありませんでした。

経営指導やアドバイスの案内などもありましたが、私は自分のやり方で細々と経営したいですから、特に指導していただきたいこともありませんでした。これは入ってても意味ないのでは、と思い始めました。

融資を受けたい人にはいいかも

会員特典として、無担保・無保証融資の斡旋などもありました。金利も抑えられているので、運転資金の融資が必要な方にはメリットがあるのかと思います。

うちは融資が必要なレベルの事業は行っていないですし、お金を借りるのは好きではないので、それも特に利用せずでした。

その他いろいろな経営相談も受けてくださるようでした。しかしこれも、そもそも私は人に相談して仕事上の何かを決めるのが好きではない性格ゆえ、ひとりで自営業を始めて全部自分の責任でやっていたわけです。

やはり私、商工会議所に入った意味なしでした。残念。マイナス1万円のデメリットしかなく終わりました。

そして退会へ

結局丸一年会報が送られてくる以外に私には何の役にも立たなかったので、翌年の会費を払う前に退会届を出しに行きました。

係員さんに「何かご不満な点がございましたか?」と申し訳なさそうに聞かれたのですが、「いや、私がこちらを利用する機会がなかっただけで…」と答えて脱会してきました。

別の地域で商工会議所に入っていた自営業者仲間に話を聞くと「商工会員同士の付き合いで何かに参加しなきゃいけない雰囲気があった」と言っていた人もいました。

つるむのが苦手な文字通りの個人事業主の私は、近所に変なしがらみのつながりができる前に辞めて正解だったと思います。

サービス内容に求めるものがある方にはメリットがあるかと思います。私が合わなくてデメリットしかなかっただけで、商工会議所自体を悪く言うつもりはありませんのであしからず。

後日追記・各地の商工会議所を回り講座をする

その後数年間は商工会議所とは全く縁のない生活をしておりました。

さらにその後、とあるきっかけから商工会議所主催のセミナーに講師として呼ばれ、お仕事をいただくことが増えました。

会員だった時は何もメリットがなかった私ですが、ビジネスパートナーとしては大きなメリットを享受しました。

ちなみに税金や雇用などの固いセミナーではありませんが、事業に役立つ内容を教えていて好評でした。

私のセミナーは通常1回数千円は受講料がかかるので、この講座内容を無料で(年会費のみで)受けられる会員さんはお得でメリットがあると思います(自画自賛失礼)。

講師として出向くと、各商工会議所によって雰囲気、職員の対応、会員さんの客層や反応が全く違うのがわかって面白いです。

同じセミナーをやっても、皆熱心で大絶賛を頂戴するところもあれば、セミナー中でも平気で携帯鳴らして席も立たずに話し始めるような失礼な人がいるところ、皆様仕事の合間を縫ってご受講されてるはずなのに「暇つぶしで来たの?」と思ってしまうような超やる気のない人がいるところ、変な部分で商工会議所の職員からクレームを入れられたところもありました(理解に苦しむ内容で正直へこみました)。

全体的に中高年の会員さんが多いですが、地域によっては30歳代メインの青年部があったり、IT系の若者が結構多くいらしたこともありました。

そうそう、セミナーの休み時間におそらく初対面と思われる会員さん同士で、たまたま持っていた商品をもう1人の人が買っていたり、何かの予約を入れたりするのも目撃しましたよ。人によって営業効果はあるようです。

というわけで、入会して失敗した時のデメリットは年会費損失くらいですから、気になる人はまず1年だけ入って様子を見てもいいと思いますよ。

先述の商工会議所退会から10年以上経ちますが、私は相変わらず全部自分ひとりで決めながら、自力で会社員時代より稼げる個人事業主にはなれました。

隙あらばうざい入会勧誘してくる商工会議所

さらに追記です。この用事で近所の商工会議所に行った後の話です。

しばらく後、前触れもなく商工会議所入会のご案内封書が届いていました。

再度入る気など微塵もないのでろくに読まずに処分した数日後、事業用固定電話と、個人の携帯にまで電話をかけてきました。

固定電話の留守電には「携帯にかけます」と意味のない留守電を入れてくる、電話嫌いの私がイラっとするパターンです。

で、携帯は着信のみなので要件もわからないから折り返しました。
「今後の補助金の情報などもすぐご案内できるので、入会されませんか?」との勧誘でした。いや自分でネットで調べるわ。

「前に入っていたけど辞めさせていただいたので、今はいいです。」とバッサリ断りました。

メールアドレスも知ってるのに、何でいちいちくだらない電話してくるんですかね?てか、携帯番号は一時支援金の登録のために書いただけで業務用に開示していないのに、勝手に営業電話をかけないで欲しいです。一気に印象が悪くなりました。

そう言えば最初の入会勧誘も電話でしたね。10年以上進化されていないようです。

経営指導するお立場なら、何十枚もの紙の印刷を要求したり、無駄な勧誘電話をかけてきたりする、アナログで個人事業主の時間泥棒するようなところをまずお改めいただきたいですね。