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宣伝になるから無償で
Twitterでこんなツイートが流れてきました。
【糧】
仕事の依頼がありZOOMで会議。
長々と概要説明。
‥で、予算を問うと
「この仕事が荒木様の宣伝や糧になると考えていただき‥」と言葉を濁すので
「それは無償と?」→「ハイ」1時間の会議。
その時間彼らは会社から給料が与えられる。
私は人生の1時間分の搾取と虚しさを得るのみ。— 情景師アラーキー/荒木さとし (@arakichi1969) February 10, 2021
駆け出しのフリーランスならまだしも(それもダメだけど)、何年もきちんと仕事されて実績がある方にまで、こんなタダ働きの依頼が来るんですね。
「宣伝になる」ってタダ働きさせる時の決まり文句ですが、普通そんなもんで今後の仕事依頼がわんさか来るわけないですよ。
プロに無料で仕事を依頼するのはダメ、絶対!
気軽に個人事業主の時間を奪う会社員
今はZoomなどのオンライン打ち合わせになったのでまだましですが、以前は会社員の仕事相手から気軽に「弊社で打合せしましょう」みたいな連絡が来ました。
待て待て。
君は会社の会議室で待ってればいいし、打ち合わせ中も、なんなら会議室でボーっと待ってる時間も給料が出るからいいんですよ。痛くもかゆくもない。
しかし、我々フリーランスは、打ち合わせの時間+往復移動の時間+それにかかる交通費、っていうお金だけではない様々なコストを自腹で負担しているわけですよ。これで話がポシャったらマイナスしかないのです。
「御社に伺うので打合せしましょう」
それも気軽に言っちゃダメです。その人が来ている時間だけでなく、前後の時間もしばらく開けておかなければなりません。ついでに、きちんとした服装と化粧の装備が必要です。
コロナ禍で訪問客がほぼいなくなったのは良いことです。オンラインミーティングなら、下半身はおパンツ、顔はSnap Cameraの化粧フィルターで済みますからね(服着ろ)。
というわけで、フリーランスにとっては無駄な打ち合わせはタダ働きの仕事になり得るのです。
会社員の方がご覧になっていたら、本当に対面(オンオフ問わず)で打合せする必要があるのかをまずお考えください。
私の経験上、9割の仕事は事前の資料共有やメール、チャットでの打ち合わせで事足りています。対面不要。電話すらほぼ要りません。
そういえば、「ビジネスの初回は対面して話さないと失礼」みたいな古い習慣もありますよね。私は逆に、対面や電話しないで全部済ませてくれる方の方が高感度大です。コロナを機に変わりましょう。
友達でも無料で仕事依頼してはいけない
私の回りには少ないですが、プロの友達にちょこっとした仕事を頼む失礼な方はたまにいます。
- イラストレーターの友達に「ちょっと挿絵描いて!(タダで)」
- パソコン関係の仕事をしている人に「ちょっとPCの具合悪いから調べて!(タダで)」
- 音楽関係の仕事をしている人に「ちょっとBGM作って!(タダで)」
という事例が多いかと思います。こういうの、大体「ちょっと」じゃ済まない気がします。
頼まれた側はハッキリものを言える人ならいいですが、友達の場合いきなり「いくらで?」とも聞きづらいものです。
私の場合は仕事用サイトに料金表を載せているので、「ここに書いてある内容と金額で良ければぜひ~」とURLを送って様子を見ます。
講師料金表や作業料金はサイトに載せた方がお互い無駄なく消耗しない
返事がなければ「ああ、この人は無償労働させる気だったんだな」と思って距離を置きます。多分、「友達から金取るなんて、ジェイ子はケチ!」と思ってるでしょう。
ちゃんとした友達ならきちんと料金を払ってくれます。
お金を払う=敬意を払う
私は友達相手の仕事ならちょっと料金や作業をオマケすることもあるけど、タダではやりません。
別にそこまでお金に困ってないし、何が何でもお金をむしり取ろうとしているわけではないんです。「お金を払う」って行為は、誰であろうと敬意を払うのと同じことだと思うのですよ。
今どきのネット用語で言えば「推しに課金する」というやつです。
タダ働きさせるっていうのは私はその程度の安い存在なんだなーと思ってしまい、虚しくなるわけです。
受注者が自ら進んで「この仕事ならボランティアで請け負いたい」と快く引き受けるのであればご自由です。しかし、イヤだと思ったなら妥協せず断ってください。
真面目に働くフリーランスを、依頼主の都合で気安く無償労働させて搾取しない世の中になって欲しいと私は思っています。
以前書いた記事もどうぞ。