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私が自営業をやっている理由のひとつが「満員電車に乗りたくないから」です。人混みも苦手です。
これ、Twitterなどを見ているとフリーランスの方の独立起業理由として意外と目にします。同志は多いようです。
満員電車の精神ダメージは多大
私は新卒で入社した会社員の頃も郊外に勤めていたので毎日満員電車に乗っていたわけではないのですが、それでもいろいろとイヤで消耗していました。
満員電車じゃなくても痴漢っているんですよ。
20代前半の頃、通勤時に隣に座った男がシートの間に手を入れてきて触られたこともあります。しかも上着を膝の上に置いて、絶妙に手を隠して見えないようにしてやるのです。
今なら肘鉄でも食らわせるところですが、若かりし頃は怖くて黙って席を立つことしかできませんでした。痴漢するような卑劣で下等な人間は動物としかみなせません。
たまに都心の本社に出勤しないといけない時など、通勤だけで1日の仕事終了レベルでぐったりしました。
使っていたのは東京の混雑電車ワーストランキング上位の常連、中央線。当時はこのオレンジ車両でした。「通勤特快」という全く快くない電車に乗ることもありました。
通勤特快は、停車駅が極端に少なく20分くらいドアが開かない区間があるのです。
その間に気分が悪くなったらもう地獄。ここで万が一にもリバースやトイレが間に合わない事態になってしまったら、車内騒然、阿鼻叫喚です。
必死に耐えたことが1、2回ありました。
当時は朝起きるのが非常に苦手で(夜遅くまでネットをやっていたからですが)、結局この通勤ラッシュの電車にギリギリ飛び乗るしかなかったわけです。
そしてぐったりと疲れて帰宅し、ストレス発散に遅くまでネットを見るという悪循環に陥っていました。
無職で通勤無し生活へ
そんな折、運良く(?)勤務先が閉鎖するタイミングで退職願を書く手間も省けて、会社員から無職になりました。
倒産は2か月ほど前に全社員に通達されてわかっていましたが、私は転職活動は全くしておりませんでした。
なぜなら、人生初で多分最後の無職ニート生活をやってみたかったからです。
まじめに受験勉強をしていた学生の頃に入試が終わってやることがなくなった時の次くらい、無職になった時って解放感満点で清々しかったですね。
多少は貯金もあったし、当時は実家暮らしだったから家賃や食べ物の心配もないし、「よっしゃー!毎日昼に起きてゲームやってネットやって深夜にて寝て、それをしばらく繰り返すぞー!無職、プータロー、ニート最高!」とダメ人間になる気満点でした。
日々、通勤どころか「勤」すら無い生活を楽しんでおりました。
一応実家に食費は変わらず入れていたし、うちの親は干渉タイプではないので大して何も言われず、丸1か月以上は何も働きませんでした。基本的におおざっぱなせいか、仕事をしていない不安というものは全くありませんでした。
しかし、平日は遊ぶ友達もいないし、いくらゲームが楽しくても同じ毎日の繰り返しはそのうち飽きてきます。
やがて、また人生初で最後のフリーター生活に突入し、今までやったことがない職種のアルバイトを複数やって食いつなぎ始めました。
このバイトのうち一つは渋谷勤務だったのですが、シフト2部制で私は7時~13時で働いていました。
朝が苦手なのにアホみたいに早い時間からの仕事にしてしまいましたが、おかげで満員電車に乗らずに済み、昼で仕事が終わってゆったり帰ってこられるという結構楽しい暮らしをしておりました。
自宅兼事務所で通勤問題ほぼ解決
個人事業主になり、やがて独立起業することになります。
今はほぼ自宅兼事務所にいるので朝の通勤時間はゼロです。
たまに出張や打ち合わせなどで都心に行くこともありますが、押しつぶされるような満員電車に乗らねばならないような時間には基本的にアポを入れないようにしています。
どうしてもラッシュの時間帯にかかる仕事の場合は、以下のいずれかで移動することが多いです。
- 早朝に出てどこかで時間調整する
- 早めに出て各駅停車に乗って座る
- 大多数の人が向かう方向とは違う路線を使ってルートを変える
- 遠方だったら前泊、後泊して時間をずらす
早起きも余裕を持って行動するのも今でもそこそこ苦手なのですが、押しくらまんじゅう電車よりはまだましです。
事務所可物件でなくても仕事OK
開業時は一般住居の1DK賃貸マンションに住んでいましたが、とりあえずその住所で開業届を出して2年ほど自営業をしていました。
次の引っ越しは、自宅兼事務所で快適に通勤無し生活をするために、1部屋仕事部屋を確保した間取りのマンションに移りました。
不動産契約前に
- 自営業の屋号(社名)を集合ポストに記載すること
- 多少人の出入りがあること(具体的な人数と頻度の提示)
の条件をあらかじめ不動産屋に伝えてあります。
「事務所可」とはうたわれていない一般住居を契約するため、トラブル回避のために行っていました。
事務所利用禁止の物件で様々なお仕事をしている方もいると思います。
基本的に住んでいれば法的には契約違反にならないという話もありますが、法人登記などは不可でしょうし使用の仕方にもよるかと思うので、法律の専門家ではないため言及は避けます。
私はたんに余計なもめ事を処理するのと、何かを交渉するのと、何かをコソコソやるのがとても苦手で面倒くさいので、事前に不動産屋に聞いて「ダメ」と言われたら面倒だから諦めるスタンスで物件探しをしていました。
実際、駅から遠くて空き部屋が複数あるようなマンションなのに「ポストに屋号を出すのは禁止」と言われて入居を断られたところもありましたよ。
うちは来客者も廊下で騒いだりしないし、隣に迷惑をかけるようなこともしていないので、今まで10数年全く何のトラブルもなく今のマンションで自宅兼事務所生活ができています。
サラリーマンには起業理由を言うべからず
毎日通勤電車に乗っているサラリーマンから「なんで起業したの?」と聞かれたときに、「満員電車に乗りたくないから」と正直に答えてはいけません。
なぜなら、
「は、ふざけてるの?」
「うわ、やる気ねー」
「俺なんか毎日乗ってるし」
という感じにマウント気味でバカにされるからです。
会社員という職業は必要だと思いますし、満員電車に乗って毎日フルタイムで働けているのはすごいと思いますが、そんな理由で起業した自営業者がバカにされる筋合いは全くありません。
こういうことを言ってくる人は、地味にフリーランサーの精神力と自己肯定感を削ってくる厄介者です。しかも他人を見下すことで精神の均衡を保ってストレス発散している人なので、反論するとさらに消耗させられます。
「んー、1人でやりたいことがあったからかなー」などと、ふわっと当たり障りのない感じで答えておくのがおススメです。
向こうも会社員を辞めて起業する気はないでしょうから、本気であなたの起業理由を知りたくて聞いているわけではないはずです。
どう頑張ってもイヤなものはイヤで、満員電車が楽しくなることなんて(少なくとも私には)決してないのですから、イヤなものから逃げて別の手段を選んで働けているというのは正しい生き方だと思っています。
満員電車嫌い仲間のあなた様、お互いうまく生きていきましょうね。