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ある日のこと、出先から戻ってきて仕事場の廊下を歩いていると、一人の40歳くらいの男性と出くわしました。
服装はポロシャツにチノパンのような、ビジネスマンではないけれども作業員っぽい感じでもない、見たことのない人でした。
なぜか段ボールを欲しがる男
向こうから「すみません、自分新聞社のものなんですけど、今いらない段ボールを引き取っているんですがお持ちじゃないですか?」とニコニコと声をかけてきました。
段ボール回収の日までまだ日があったので、ちょうどいらない段ボールが数枚ありました。
部屋に戻って数枚渡すと「いやー助かります!ありがとうございます!」とやけに喜んでいる様子でした。
何で新聞社が段ボール集めてるんだろう、と少々疑問に思うも「まだありますけど…」と言うと「ほんとですか!」とますます喜んでいます。
トイレットペーパーをくれる
しかも「これ差し上げます!」とトイレットペーパーを手渡されました。
古紙回収してトイレットペーパーがもらえるシステムなんて昭和で終わったもんだと思っていたけど、まだそんな業者もいるのねーと不思議に思いつつものんきに受け取っていると、洗剤やら別のものまで出始めました。
さすがに段ボール数枚でそんなに物がもらえるってのは何かおかしくないか?といぶかしんで戸惑っていると、そこで男は正体を現しました。
「ところで、来月1ヶ月無料でいいんで、○○新聞取ってもらえませんか?」と。
新聞拡張員、正体あらわす
男は新聞社ではなくて新聞拡張員だったのです。
タダほど高いものはない。今回の場合、タダではなくて物付きで黒字ですが。
今どきネットですべてニュースは読めるし、新聞なんて紙が溜まって片付けるのめんどくさいし、取る気は全くありません。
「いやー、申し訳ないけど新聞は取らないことにしてるので…」とやんわり断るも、「1ヶ月無料でそのあと解約してもいいですから!」と食い下がって勧誘してきます。
タダで1ヶ月も新聞くれるなんて、世の中そんなうまい話はありません。解約で揉めるかもしれませんし。
絶対に取りたくないのでさらに負けずに断っていると、さっきまでニコニコしていた男は仏頂面で「わかりました、じゃそれ返してください」と、さっきポンポン出してきたトイレットペーパーやら洗剤やらを回収して帰っていきました。
最近減ってきたとはいえ、まだ飛び込みの新聞勧誘員っているんですね。しかも粗品つき無料商法で契約を迫ってくるとは。
今回は直接廊下で出くわしたので対応してしまいましたが、通常はインターホンで話して勧誘員だったらドアは開けません。ヤクザまがいの新聞拡張団もいると聞くので注意しないと怖いし危険です。
それ以降その拡張員の男は来なかったし、特に被害がなくてよかったです。しかし、ひとり自営業はこんな押し売りも含めてあらゆるおかしな勧誘と日夜一人で戦い続けなければならないのです。
ちなみに、喜んで回収されたはずの段ボールは置いていかれました。